ヘルスケア

カフェイン中毒は借金と同じ、カフェイン断ちが人生を変える

現代人はカフェイン中毒

慢性的な睡眠不足

現代人は慢性的な睡眠不足だと言われている。労働時間や通勤時間に加え、家事や食事の時間、そして近年ではSNSやNetflixなどのVOD(Video On-Demand)の普及によって就寝時間が遅くなっているのではないか。

医学的には1日に7~8時間の睡眠が適切だと言われるが、多くの人の平日の睡眠時間はこれを下回っていると思われる。平日は徐々に疲れが蓄積し、週末に普段より多く「寝貯める」ことによって必要な睡眠時間をバランスさせるのが、一般的な現代人の生活リズムだ。

コーヒーCM

メディアの影響でコーヒー文化が日常に浸透

睡眠不足の現代人の朝にはコーヒーが欠かせない。「朝=コーヒー」の構図は文化として私たちの日常に浸透しており、これは映画やドラマの影響が大きいと思われる。

コーヒーを飲むと目が覚めた気がするが、口から摂取したカフェインが吸収されて血中のカフェイン濃度がピークを迎えるのは30~40分後であり、それまでの効果は「朝=コーヒー=目が覚める」というマーケティングによるプラシーボだと言わざるを得ない。

余談だが、中国ではコーヒーは体に悪いと言われ、街中のコーヒーショップの数も日本やアメリカに比べると少ないが、文化のグローバリゼーションが加速する中でコーヒー文化も浸透していくかもしれない。

無意識のうちにカフェインを摂取している

カフェインと言えばコーヒーを思い浮かべる人は多いが、コーヒー以外にも私たちは様々な食品や飲料からカフェインを摂取している。茶にはコーヒーと同程度か(緑茶などでは)それ以上のカフェインが含まれており、チョコレートやコーラにも相当量のカフェインが含まれている。

人工的に作られた食品にもカフェインが含まれていることは多い。食品メーカーは消費者を虜にするような中毒性の強い商品の開発に日々勤しんでいるが、人間が美味しいと感じる仕組みは実は単純で、中毒の方程式は「砂糖・塩・脂・カフェイン」によって作られる。

美味しくてつい手に取ってしまう食べ物や飲み物は、パッケージの裏の成分表示に「無水カフェイン」の文字がないか要注意だ。参考までに一般的な食べ物・飲み物に含まれているカフェインの量を以下にまとめている。

食べ物・飲み物カフェイン量
レギュラーコーヒー(100ml)60mg
コカ・コーラ(350ml缶)34mg
ペプシ(350ml缶)38mg
ダークチョコ(100g)43mg
ミルクチョコ(100g)20mg
玉露(100ml)160mg
紅茶(100ml)30mg
ウーロン茶(100ml)20mg

カフェインに関する情報はバイアスが掛かっている

マスメディアではカフェインの効能に関する情報発信が頻繁に行われているが、彼らの情報にはバイアスがあることを認識して受け止めるべきだ。テレビ局や新聞などはその収入源の多くをスポンサー企業からの広告収入に依存している。飲料メーカーや食品メーカーは広告予算が大きいためメディアとして非常に重要なスポンサーであり、メディアがコンテンツ作成に際して重要顧客の顔色を伺うのは当然だ。

例えば、「カフェインには脂肪燃焼効果がある」という宣伝文句がよく使われるがこれは要注意だ。確かに多少の脂肪燃焼効果はあるかもしれないが、運動に比べるとその効き目は無視できるほどわずかだ。ラーメンを食べすぎたから電車に乗らず歩いて帰ろうという話は納得できるが、コーヒーを飲んで帳消しにしようと言われたらおかしいと気付くだろう。

世界のコーヒー市場は40兆円以上の規模があり、さらにコーラやエナジードリンクなどを含めるとカフェイン飲料は超巨大市場になる。アメリカを中心に業界の利権を守るためのロビー活動が日々行われており、我々が日々見聞きする情報は一定のバイアスが掛かっていると認識するべきだ。

アメリカ ロビー活動

カフェインの副作用は複利で効いてくる

カフェインによる活性化は体力の前借り

平日の睡眠不足を休日の寝貯めで補う現代人のワークスタイルは、一時的に脳を活性化して疲れを忘れさせてくれるカフェインと非常に相性がいい。しかし、それは将来の自分から体力を「前借り」しているだけであり、カフェインの中に体力の源が入っていると勘違いしてはいけない。

これは借金と同じ仕組みだ。今日足りなかった1時間分の睡眠=体力は、カフェインを注入することで元気になり、明日以降に1時間分+利子分の睡眠を取ることで回復する。日本人は借金を嫌う国民性だと言われるが、体力の借金については同様ではないらしい。

前借りした体力の「利子」は高い

カフェインによる体力の前借りを借金に例えたとき、その利子は実は非常に高い。1時間分の睡眠不足をカフェインで凌ぐと、その分の体力を回復させるには1時間では足りない。さらに次の日も睡眠時間が足りないとなると、前日の不足分+利子+当日の不足分を前借りすることになり、さらに利子が乗る。

これが月曜日から金曜日まで続くと利子は複利(≒前日の利子にさらに利子が乗ること)で効いてくる。サラ金で問題になった借金地獄と同じ状況だ。さらには、若い頃の慢性的な睡眠不足は、将来の生活習慣病のリスクを高めることにつながる。これは自分の健康余命を削っていることと等しく、広義の利子と考えるべきだ。

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カフェイン断ちには人生を変える力がある

カフェインをやめると人生の質が上がる

カフェイン断ちをすることでまず最初に実感できる効果は、睡眠の質の向上だろう。血中のカフェイン濃度の半減期は4時間程度と言われる。つまり、摂取したカフェインは血液中に残り、4時間ごとにその濃度が半分になるということだ。

例えば、午後3時にコーヒーを飲んだ場合、血中のカフェイン濃度は30分後の3時半にピークに達し、4時間後の午後7時半に半分、8時間後の午後11時半に4分の1になる。昼食後の眠気覚ましのために飲んだコーヒーの効き目が、寝る時間になっても25%残ってしまうのだ。

睡眠の質

疲れのたまった現代人はカフェインが残っていてもすぐに寝付くことが出来るだろうが、寝つきの良さ(入眠潜時)と睡眠の質はイコールではない。睡眠の質が落ちることによって同じ睡眠時間に対して体の回復が鈍くなり、翌日に疲れを持ち越すことになる。そしてさらにカフェインが必要になるという悪循環だ

逆にカフェインの摂取をやめることによって睡眠の質が上がり、睡眠時間が同じでも体がより疲れから回復することができ、結果翌日にカフェインがなくても元気に活動できるという良い循環を作り出すことが出来る。副次的だが、このような良い循環に入っていくことは精神衛生上のポジティブ効果もあり、日々の生活の充実感や人生の幸福感を高めることにもつながる。

カフェインの摂取量を減らすだけでも効果がある

カフェイン断ちの素晴らしい点は、今すぐカフェインをゼロにしなくても、徐々に摂取量を減らすことで同様の効果を得られる点だ。1日に3杯コーヒーを飲んだ板のを2杯にする、午後2時以降のコーヒーはやめるなど、工夫の余地は大きい。

カフェイン断ちのポイントは上記で述べた通りポジティブ・サイクルを作ることであるため、カフェインの摂取量を「少し」減らすことで睡眠の質が「少し」良くなり、日中の眠気が「少し」改善してコーヒーを飲みたい気持ちも「少し」減るという流れが醸成できれば十分だ。

カフェイン断ちは健康オタクの登竜門

タバコや糖質などに比べて、カフェインは依存性が比較的弱く、自助努力によって摂取量を減らしやすい。カフェイン断ちを始めた人はその成功体験をもとに、糖質制限や禁煙など新たなチャレンジを求めて「健康オタク」化する傾向にある。

健康オタクというゲームはやり込んでも副作用が少なく、仕事や勉強など人生の他の部分にもポジティブな影響を及ぼす素晴らしいゲームだ。スマホゲームに溶かす時間があるなら、人生100年時代を見据えて自分の「身体」を魔改造していく健康オタクゲームを是非おすすめしたい。カフェイン断ちはその第1歩になるだろう。

ヨガ 健康
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